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グリチルリチン酸2K不使用のススメ
グリチルリチン酸ジカリウム 平成のまとめ
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これまでの10年間足らずの間、ブログや当コーナーにていろいろと、グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)のデメリットや危険性に関して書いてまいりました。このグリチルリチン酸ジカリウムに注目し始めたのは、2010年の1月の下旬です。弊社の手作り化粧水の材料を使用していたモニターさんが、このグリチルリチン酸ジカリウムが配合された薬用石鹸(医薬部外品)を使い始めてから、急に化粧ののりが悪くなるだけでなく、とうとうお顔に浮腫(セルライト)ができてしまったということが、そもそもの始まりでした。
じつはこのモニターさんのお茶石ケンによる事故以前のこととなりますが、手作り化粧水のレシピとして、弊社ではこのグリチルリチン酸ジカリウムの配合も計画しておりました。しかし弊社のアドバイザー医師(アトピー性皮膚炎の治療や補完代替医療で日本で5本の指に入るとされるとても有名な先生)より、そのような大衆化のための成分を配合してはダメ!」とのご助言を受けて、このグリチルリチン酸ジカリウムをレシピから外した経緯があります。(「大衆化」の意味は後段にてご説明) その事故後アドバイザー医師の先生にお会いした時は、「先生、グリチルリチン酸ジカリウムをレシピから排除して助かりました!」とお礼を述べたことを、今でも覚えております。本当にありがたいご助言でした。
こういった弊社自らへの戒めの意味もあり、グリチルリチン酸ジカリウムが美白効果に悪用される危険性を強く感じたため、同年2月にさっそく当コーナーに、
「グリチルリチン酸ジカリウムが配合されていて且つ美白効果が強調されている化粧品や薬用化粧品は危険!」との内容の記事
を書き、消費者の皆さんへ注意喚起をさせて頂きました。甘草やその抽出成分であるグリチルリチン酸ジカリウム自体は本来の目的で使用されれば、ステロイド剤と同様に人類に有益な成分です。しかしその効果を悪用したり濫用すれば、想定外の健康被害をもたらすということです。
記事をアップした当初より数年間は、GoogleやYahoo等大手検索サイトでは1〜2位の上位ランクだったため、毎日多くの方よりアクセスを頂戴し、たちまち高アクセスページとなりました。この記事を見られてお茶石鹸の使用を中止された方は、決して少なくないようです。またこの記事がきっかけとなり、グリチルリチン酸ジカリウム配合化粧水で違和感を感じた方より、たくさんのお問合せを頂戴し、そのうちの少なからずの方は、今でも弊社の手作り化粧水材料の「アクア・ダルモール77ミネラル」を、お使い頂いております。
そして同年10月には、お茶石けんに配合されている加水分解コムギによるアナフィラキシーショック事故が発生し、大きく報道されることとなりました。この時には多くの方より、あの石鹸の使用を中止していてよかったと、多くのお礼のお電話を頂戴しました。そして2013年には、平成2度目の大きな化粧品事故である、ロドデノール白斑事故が発生しました。この美白化粧水にも、グリチルリチン酸ジカリウム配合が有効成分として、配合されていました。あまり論じられていませんが、グリチルリチン酸ジカリウムはこのように大きな化粧品事故に、副因として関与している疑いがあります。(後段にてご説明)
先ほども述べましたが、グリチルリチン酸ジカリウムは正しく使用すれば、有用な成分でしょう。しかしグリチルリチン酸ジカリウムが配合された化粧品や薬用化粧品の選択や使い方を誤ると、大変なことにもなりかねません。最悪の場合は、死亡事故を引き起こす副因にさえなってしまいます。それほどこのグリチルリチン酸ジカリウムは化粧品成分としては、たいへん厄介な側面をもつ成分です。また単一成分としても強い薬効があるために厚生労働省は、化粧品成分としては異例なほどグリチルリチン酸ジカリウムの配合に、きわめて厳しい制限を設けているのです。
もちろんこの記事ではグリチルリチン酸ジカリウムに関して、必要以上の悪口を書く意図などありません。化粧品や薬用化粧品に配合される目的や、悪用される傾向などを知って頂いたうえで、同成分配合の化粧品や医薬部外品をお使いになられるべきでしょう。そこで今回はこれまでの記事を整理し、「グリチルリチン酸ジカリウム 平成のまとめ」として、以下のように記事をまとめました。
第1章
GKUの概要
第2章
漢方での甘草の役割
第3章 GKUのメリットと配合目的
-1.
表向きの配合目的
-2.
裏の配合目的(低俗な悪用)
第4章 GKUのデメリット
-1.
GKUのデメリット 老廃物が溜まる汚肌効果
-2.
GKUの致命的なデメリットと2大化粧品事故
第5章
漢方では甘草の長期連用はタブー
第6章
GKUの安全な配合量とは?
第7章
GKUのステロイド様作用
第8章
GKUに老化促進の疑いあり!
第9章
血行促進はすっぴん美肌の必須条件
第10章
GKUの経皮/経口摂取を避ける方法
第11章
GKU経皮摂取量を最小化する工夫
第12章 GKUに関するネット上の情報の真偽
-1.
GKUの保湿効果の真偽
-2.
GKU配合シャンプーの効果
-3.
GKUの黒ずみへの効果の真偽
-4.
GKUがもつ解毒作用
-5.
GKUの副作用はステロイド剤よりも軽微
第13章 死角 想定外の場面でのGKUの副作用
-1.
GKUをこっそり配合した無添加石鹸?
-2.
GKU配合コンシーラーの副作用
-3.
GKUのニキビへの効果と逆効果
-4.
GKU配合お尻拭きで乳児のお尻が黒ずむ?
-5.
GKU配合コスメ使用中のピーリングは危険!
-6.
GKU配合デリケートゾーンケア品で感染症?
第14章
GKU/甘草配合の手作り化粧水は愚の骨頂
これら各章に記述されている情報が、読者様のスキンケアライフの一助となれば幸甚です。
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第1章 グリチルリチン酸ジカリウムとは?
グリチルリチン酸ジカリウムの英名は“Glycyrrhizin Dipotassium”となります。そのうちの“Di”は数字の「2」を意味し、“potassium”は「カリウム」のことです。すなわちグリチルリチン酸という物質にカリウム原子が2個くっついた、化学物質となります。そのため「グリチルリチン酸2K」または「グリチルリチン酸二カリウム」とも表記されますが、すべて同じ化学物質となります。他にも、グリチルリチン酸アンモニウム(グリチリルリチン酸モノアンモニウム)といった化粧品成分もありますが、基本的にはすべて同じとお考え下さい。
これらのグリチルリチン酸は体内に吸収されると糖が切り離され、グリチルレチン酸という薬効をもつ成分となります。化粧品成分として他にも、グリチルレチン酸ステアリルといった似た名称のもがありますが、これが相当します。水溶性や脂溶性の違いや強弱の違いがあるものの、薬理効果はグリチルリチン酸ジカリウムとすべて同じです。この記事ではグリチルリチン酸ジカリウムまたはグリチルリチン酸2Kとしてお話を進めてまいります。
このグリチルリチン酸ジカリウムは、マメ科カンゾウ属の甘草(カンゾウ)の、根および根茎から得られる、有効成分です。具体的には、ウラルカンゾウ(学名:Glycyrrhiza Uralensis)やスペインカンゾウ(学名:Glycyrrhiza Glabra)といった、種があげられます。学名からお気づきだと思いますが、グリチルリチン酸ジカリウムは甘草(カンゾウ)固有の有効成分です。そのためカンゾウエキスまたはカンゾウ根エキスも、グリチルリチン酸ジカリウムと同じと考えて、差し支えないでしょう。ご存知のように甘草は、漢方薬によく処方される薬草としても有名です。
化粧品や薬用化粧品(医薬部外品)で最もよく目にするのが、「グリチルリチン酸2K」または「グリチリルリチン酸ジカリウム」と思われます。クリーム状や油状のコスメには、脂溶性の「グリチルレチン酸ステアリル」といった表記も、よく目にするでしょう。表示は多少変わることとなりますが、いずれにしても薬効は同じです。
そしてこのグリチルリチン酸ジカリウムはステロイド(副腎皮質ホルモン)と化学構造が似ていて、その効果は「ステロイド様作用」と呼ばれています。(詳しくは後段にて) ステロイドよりは効果が緩やかとされていますが、両成分とも薬効や副作用が強いため、法令で用途や配合量が厳しく規制されていることには、かわりありません。そのため「グリチルリチン酸」だとか「グリチルレチン酸といった名称の化粧品成分が配合された化粧品や薬用化粧品(医薬部外品)には、注意をはらうべきでしょう。
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第2章.漢方での甘草の役割
手作り化粧水の材料を販売しているネットショップなどでは、「甘草エキスは漢方で使用されてきたものだから安全!」などといった、文言が書かれています。はたして本当に、甘草はそれほど安全なのでしょうか? ?? ???
前項で述べた甘草は、西洋でも古来よりハーブとして利用されてきましたが、ご存知のように日本でも漢方薬として長らく使用されてきた歴史があります。漢方処方の6〜7割に甘草が処方されているため、甘草は漢方薬には不可欠な存在です。風邪薬としても有名な「葛根湯」にも、甘草が配合されています。配合される目的は、配合されている他の成分の効き過ぎを抑えたり(解毒作用)、逆に配合されている他の成分薬効を高めたりと、その処方のまとめ役といった働きをします。またこの成分単体の「甘草湯」などは、咳止めや喉の痛みの緩和等にも、使用されてきました。
日本では漢方薬は、比較的穏やかな働きで副作用は緩やかと、捉える風潮があります。しかしこれは、まったくの誤りです。この誤った風潮は、何十年も前に医薬品メーカーさんがTVCMで、「漢方だから安心」といった誤ったメッセージを送ったことに端を発するようです。それに便乗したように、大手スーパーさんの薬品コーナーでは漢方薬が山積み陳列されるといった、ちょっとした漢方薬ブームがやってきました。しかし大手スーパーさん等で実際販売していたのは、医薬品に精通していないアルバイト店員さんでさえあったというのが実情で、たいへん危うい状況でした。当然ながら健康被害は、かなり続出したようです。「身体に良さそうと思って買ってのんだら、尿が出なくなってしまった。」などといったお客さんの店員さんへの訴えを、医薬品売り場にいる時に耳にした経験があります。
そもそも漢方薬とは、しっかりとした対面販売が基本です。お客さんには椅子に座ってもらい、健康状態はもちろんのこと、顔色や体臭までも確かめた上で、お客さんの体質や症状に合わせた薬を販売するわけです。これは「証をみる」という薬剤師さんによる行為であり、そうして初めて高い安全性が確保された漢方薬を提供できるわけです。ですから「証をみる」ことなしに漢方薬を販売すれば、お客さんに毒を服用させてしまうことにさえなり得るわけです。先ほどの葛根湯でさえ、「証」がはずれる、すなわち体質や風邪の段階に合わないと、逆に風邪を悪化させる等の副作用の危険性が出てきます。そういうわけで、甘草抽出物であるグリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)も、注意が必要というわけです。ですから先ほどの「漢方だから安心」は誤りであり、「漢方は正しく使えば安心」とすべきなのです。
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第3章.グリチルリチン酸ジカリウムの配合目的
グリチルリチン酸ジカリウムの配合目的は、大きく分けて2種類あるようです。通常の表向きの配合目的と、乙女心につけこんだ低俗な配合目的です。それぞれについて、記述したいと思います。
−1.表の配合目的
化粧品製造会社が化粧水等コスメや薬用化粧水等医薬部外品にグリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)を配合する目的は、抗炎症効果・抗アレルギー効果を狙ってのものです。しかし化粧品はもとより薬用化粧品についても、皮膚への作用が緩やかであるべきとの法令的な制限により、「肌荒れ防止」といった効能にとどまっています。
この場合の「肌荒れ」とは、既にお肌が何らかの原因で生じていると捉えることもできます。しかし化粧品メーカーのグリチルリチン酸ジカリウムを配合する主目的は、その化粧品や薬用化粧品に含まれている他の化粧品成分の刺激によって引き起こされる、肌荒れの防止です。とくにボタニカル成分が豊富に配合されているコスメの場合は、配合されているボタニカル成分の数だけ、アレルギーのリスクは高まります。大半の植物成分には、アレルゲンが含まれているからです。
そういった場合にグリチルリチン酸ジカリウムがもつ血流抑制作用や免疫抑制作用で、肌荒れを抑え込もうということです。ですからグリチルリチン酸ジカリウムは、お肌が弱い敏感肌の方やアレルギー体質に方には、心強い味方といえるかもしれません。
この抗炎症効果や抗アレルギー効果は、消費者がそのスキンケア製品を使用した際に肌トラブルが生じないための、化粧品メーカー側の配慮とも言えます。しかしこれを裏返せば、化粧品を誰のお肌にも合うようにするために、グリチルリチン酸ジカリウムを配合するということであり、むしろ製造者側のメリットである性質が大きいといえるでしょう。
化粧品メーカー側としては、大量生産でコストを下げるために、万人受けする製品を製造する必要があります。単純な配合だけでは消費者の目には魅力的な製品とは映らないため、全成分中に話題の美肌成分などを散りばめて、できるだけゴージャスな雰囲気を作り上げる必要があります。しかし配合成分の種類が増えるれば増えるほど、刺激性接触皮膚炎やアレルギー性接触皮膚炎等の肌トラブルの危険性は高まります。「シンプルイズベスト」という言葉は化粧品の安全性にも当てはまるのですが、「シンプル」より「ゴージャス」をお求めの方が大勢のようです。
そこで便利な道具として配合されるのが、このグリチルリチン酸ジカリウムというわけです。グリチルリチン酸ジカリウムにはステロイド様作用があり、血管を収縮させて血行を抑える作用があります。化粧水等コスメに含有されている美肌成分でアレルギー性皮膚炎が生じた場合は、塗布した部位に血行不全を生じさせることにより、その炎症を抑え込んだり軽微にする効果があるわけです。
−2.裏の配合目的(低俗な悪用)
そしてグリチルリチン酸ジカリウムには、もうひとつの配合目的があります。それは美白効果を狙ってのものです。炎症やアレルギーを鎮静化させるほどの血行阻害効果があるわけですから、病的な白さではあるものの強力な美白効果があります。この美白効果をメリットとする美白化粧水や美白美容液や薬用化粧品、そして洗顔石鹸などが、実店舗やオンラインショップなどでたくさん販売されています。
じつは化粧品だけでなく医薬部外品であっても、すでに黒ずんでいるお肌を白くするという効果効能は、法律により標榜してはならないことになっています。グリチルリチン酸ジカリウムが配合されている化粧品や医薬部外品で、そのような宣伝をしている場合は、まず間違いなく同化粧品成分で、血行を阻害していると考えて差し支えないでしょう。後段でご説明いたしますが、これは乙女心をくすぐる非常に低俗な手法であり、大きな問題や危険性をはらんでいます。
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第4章.GKUのデメリット
この章では、はグリチルリチン酸ジカリウムのデメリットについて、書きたいと思います。
−1.GKUのデメリット 老廃物が溜まる汚肌効果
前章ではまず「美白効果」をあげましたが、グリチルリチン酸ジカリウムによる美白効果とは、透き通るような健康で美しいお肌へ導く、本来の美白効果とは異なります。グリチルリチン酸ジカリウムのもつ美白効果とは、血行を阻害して病的に白くみせるだけですから「
偽美白効果
」であり、後々に高い代償を支払うことになります。その代償とは「美肌」であり、グリチルリチン酸ジカリウム配合コスメを使用することは、大なり小なりお肌は美しさを確実に失います。じつはグリチルリチン酸ジカリウム,のもつ「美白効果」というメリット裏側には、「汚肌効果」のデメリットがあるわけです。
お肌が美白されるということは、お肌の血行が極端に低下していることになります。当然ながら肌デトックスは低下し、老廃物が皮膚組織や皮膚の下ににたまることになります。お肌に老廃物がたまるわけですから、当然ながらくすみ肌や黒ずみ肌の原因となるでしょう。またお顔にシミができた場合でも、とても消えにくくなるでしょう。なぜならシミの解消には、充分な血行が不可欠だからです。弊社の経験では、お肌の血行を改善すると、シミは消失したり薄くなります。グリチルリチン酸ジカリウムは、この真逆の効果があるということです。
大半の女性は、化粧品に美白効果をお求めであり、美白化粧品や薬用美白化粧品(医薬部外品)はとても人気のアイテムです。美白石鹸や美白化粧水や美白美容液など、ありとあらゆるスキンケア製品に及びます。それらの化粧品などにグリチルリチン酸ジカリウムが配合されていて美白効果が大きく宣伝されている場合は、ご購入やご使用には慎重になるべきでしょう。後段にて述べますが、ましてやグリチルリチン酸ジカリウム配合の美白化粧品などは、本来長期連用すべきではありません。お肌に塗布してすぐにお顔が白くなるのであれば、それは間違いなく「
偽美白効果
」であり、長く使用すればするほど、そのぶんだけ大きな代償を支払う羽目になりましょう。
すっぴん肌を人に見せることができない!
このようにお悩みの方は多いと思いますが、これを当たり前と考えるのも、いかがなものかとアルガアイは考えます。なぜなら化粧品成分に注意することで、すっぴん美肌もしくはナチュラルメイクで充分美しい方もおられるからです。もちろんグリチルリチン酸ジカリウム以外にも、お肌から美しさを奪い去る化粧品成分はあるでしょうが、グリチルリチン酸ジカリウムにはこのページには敢えて記述していない、致命的なデメリットがある疑いがあります。これにつきましては後段にて、記述したいと思います。
なお、グリチルリチン酸ジカリウム,配合品で実際にお肌のトラブルに見舞われた方の記事は
コチラ
です。お肌の血行不良が原因で、お顔に浮腫が生じてしまい、可哀そうにエクボがセルライトにとって代わってしまいました。
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−2.GKUの致命的なデメリットと2大化粧品事故
そしてこのグリチルリチン酸ジカリウムには、もはやデメリット表現するよりは、致命的な危険性があります。前章の記事にて、グリチルリチン酸ジカリウムが配合されたスキンケア製品の他の美肌成分がお肌に合わない時は、同化粧品成分がもつ抗炎症作用や抗アレルギー作用によって、お肌が守られることを書きました。お肌が弱い敏感肌やアトピー肌(アトピー性皮膚炎)にとっては、たいへん安心なように思えます。そういうことで敏感肌用化粧水などには、このグリチルリチン酸ジカリウムがよく配合されています。
しかしここが重要なことですが、グリチルリチン酸ジカリウムにお肌を丈夫にする効果が、あるわけではありません。グリチルリチン酸ジカリウムが配合されたシャンプー等ヘアケア製品で「優れた抗炎症作用」といったキャッチフレーズをよく見かけますが、グリチルリチン酸ジカリウムで強い体質を作り上げて、アレルギーに打ち克つということではありません。「優れた抗アレルギー作用」といったキャッチフレーズも同様で、頭皮に炎症を起こさない丈夫な頭皮に育てるわけではないのです。
むしろグリチルリチン酸ジカリウムはステロイド剤と同様に、外的から身を守る役割を果たすお肌の機能を弱体化して、生命を危険にさらす危険性さえもあります。
炎症もアレルギー反応も本来は、生命維持に欠かせない免疫作用です。身体に経皮摂取されては危険だから、アレルギー性皮膚炎などを生じさせて、アレルゲンや危険な化学物質などの有害物質を排除しようとするわけです。いわば身体に備わった、アラームや警告ランプなのです。グリチルリチン酸ジカリウムはこの免疫機能を抑制して、スイッチオフにしてしまうのです。この作用がグリチルリチン酸ジカリウムの、イチバン恐ろしい点です。
そして前章で述べた「
偽美白効果
」が発揮されるほどお肌が白くなるまでグリチルリチン酸ジカリウムが高配合されていれば、いとも簡単にアレルゲン等有害物質が、お肌をスルリと通り抜け経皮摂取されてしまう副作用が生じてしまうの危険性が、理論上成立してしまいます。それが具現化したのが、お茶石鹸(医薬部外品)による加水分解小麦アレルギー事故と、薬用美白化粧水(医薬部外品)のロドデノール白斑事故です。
これらのスキンケア製品の共通点は、グリチルリチン酸ジカリウムが配合されていて且つ美白効果が宣伝されている点です。もしこれらのコスメにグリチルリチン酸ジカリウムが配合されていなかったら、これらの大惨事は発生しなかった可能性が高いと考えられるわけです。なぜなら危険物質がフリーパス化されずに、お肌に炎症などが生じることで、使用者はそれらの薬用石鹸や薬用化粧水の使用を中止できたと、容易に推察できます。とくに薬用美白石鹸の場合は、重篤なアナフィラキシーショックに陥るような、生命の危険にさらされた方がたくさんおられたと、聞き及びます。このようにグリチルリチン酸ジカリウムの
偽美白効果
を悪用することは、とても危険な行為なのです。
この偽美白効果の悪用については、厚生労働省においてこの薬用美白化粧水が医薬部外品として承認される途上で、グリチルリチン酸ジカリウムを配合した美白化粧水に対する懸念が、
議事録
に記録されています。もし偽美白効果の悪用を国が認めていなければ、この事故は防げていた可能性があるわけです。
二度あることは往々にして、三度あるものです。もちろん起って欲しくはありませんが、次はグリチルリチン酸ジカリウムと何の組み合わせで三度目の化粧品事故が起こるかと、懸念されるところです。グリチルリチン酸ジカリウムに関するこのあたりの危険性が本格的に議論されない限り、令和の御代でも同様の惨事が繰り返されることは、否定できないでしょう。
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第5章.漢方での甘草の長期連用はタブー
アトピー性皮膚炎の患者さんは別として、健常者の方でステロイド剤を長期間にわたって使い続ける方は、まずおられないでしょう。薬効の強いステロイド剤を長期連用すれば、ステロイド剤なしではお肌が逆に腫れあがるなどの副作用に陥り、のちのち大変なことになるからです。いわば麻薬などと同様の、中毒性があります。そのため、ステロイド/副腎皮質ホルモンが配合された薬剤を使用する際は、長期間だらだらと使い続けるのではなく、限られた短い期間で肌荒れ等の鎮静を達成すべきです。これがステロイド剤を使用する上での、正しい使い方といえるでしょう。
日本で古来より確立されてきた漢方薬の世界でも、グリチルリチン酸ジカリウム(グリチリルリチン酸2K)を主成分とするカンゾウ根エキスや甘草根は、長期連用してはならないとされています。漢方薬の処方のうちの6割〜7割が、甘草が配合されていますから、6割以上の漢方薬は長期服用は掟破りということになります。
この甘草エキスの主要薬効成分であるグリチルリチン酸ジカリウムが、外用薬として配合された場合は、配合量が低い場合は、ある程度の期間は連続使用は可能のようです。しかし外用薬の主要薬効成分として用いられた場合は、やはり長期連用は不可となるようです。
このタブーを冒して長期連用した場合の副作用としては、高血圧(偽アルドステロン症)や浮腫の発症が知られています。その他にも目に見えない怖い副作用としては、免疫低下が挙げられます。すなわち、感染症に陥りやすくなる可能性が高まるということです。これはさすがに数値に表すことは難しいですが、急に常在菌(日和見菌)に対して抵抗力がなくなって、ニキビができやすくなるなどが考えられます。
グリチルリチン酸ジカリウム配合コスメを長期連用したからといって、偽アルドステロン症が発生するといった事例は、今のところ報告されていないようです。しかし内服・外用にかかわらず、甘草またはその主要薬効成分であるグリチルリチン酸ジカリウムが高配合されている製品は、ステロイド剤と同様に長期連用すべきでないということです。あくまでも目的をもって、短期的に使用するに限って、甘草やグリチルリチン酸ジカリウム有用性を、高い安全性をもって享受できるというのが、前人の教えというわけです。その先人の教えをないがしろにしたから、ロドデノール白斑事故や加水分解小麦アレルギー事故などが発生したと、考えるべきでしょう。
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第6章.グリチルリチン酸の副作用の出る量とは?
これまでグリチルリチン酸ジカリウム(グリチリルリチン酸2K)配合コスメを長期連用する危険性について、いろいろと書いてまいりました。それではいったいグリチルリチン酸ジカリウムがどの程度の配合量の化粧水等コスメや薬用化粧品(医薬部外品)であれば、毎日使っても安全性が高いかという問題に、突き当たることとなります。法令的に定められている化粧品の場合の配合率の上限は、次のとおりです。
@ 粘膜に使用されない且つ洗い流すもの: 0.8%
A 粘膜に使用されない且つ洗い流さないもの: 0.5%
B 粘膜に使用されるもの: 0.2%
薬用化粧品を含む医薬部外品の場合は、上記@に相当する薬用美白化粧水などでは同じく0.5%です。上記Aに相当する薬用シャンプーや薬用リンス等のヘアケア製品の場合で、0.1%となります。これらの規制にしたがって製造されている製品であれば、毎日適量を使用している限りでは、重篤な副作用は出ないであろうというものです。
しかし弊社の今までの経験より、、お肌の健康、すなわち美肌を保つ観点から考えるのであれば、それらの数値に囚われるべきではないでしょう。たとえばグリチルリチン酸ジカリウムを配合したコスメ/化粧品や薬用化粧品を塗布した直後にグリチルリチン酸ジカリウムを配合していないスキンケア製品よりも著しくお肌が美白(偽美白)されるのであれば、それはすでに「血行不全」や「新陳代謝低下」の副作用を起こしているということです。すなわち、実際に使用してみれば、その危険度がはっきりとわかるわけです。
そのような偽美白効果の強い化粧水/薬用化粧水を、たとえば朝7時に塗布して夜7時まで白くあり続けるということは、美肌作りに大切な新陳代謝の機会を、半日も奪っているということになります。そしてさらに就寝前にもグリチルリチン酸ジカリウム配合化粧水等を塗布したり、グリチルリチン酸配合石鹸などで洗顔をするのであれば、ほぼ一日じゅう新陳代謝がまともにできないことになってしまいます。このような状況下であれば、お肌は老化する一方でしょう。肌代謝/デトックス不全に陥り、デトされるべき汚い老廃物もお肌に溜まるわけですから、お肌が黒ずんだりくすむのは、当然のことでしょう。
何らかの目的があって短期的な使用であれば、お肌を偽美白するグリチルリチン酸ジカリウム配合品の短期間の使用は、やむを得ないでしょう。しかし常用するのであれば、、お肌が白くならない程度のグリチルリチン酸ジカリウム配合品に、とどめておくべきでしょう。そして使用頻度も可能な限り少なくして、新陳代謝を少しでも阻害しないことが望まれるでしょう。
その程度であれば安全であると、もちろん申し上げているわけではありません。あくまでも、必要がないのであれば、グリチルリチン酸ジカリウムが配合されたスキンケア製品を使用すべきでないというのが、アルガアイの考えです。
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第7章.グリチルリチン酸2Kのステロイド様作用
ご存知のようにグリチルリチン酸ジカリウムにはステロイド様作用がありますが、これはグリチルリチン酸ジカリウムとステロイドの分子構造が酷似しているためだとされています。代表的なものとして、抗炎症作用や抗アレルギー作用が挙げられます。ステロイド剤(副腎皮質ホルモン剤)の代わりとして、グリチルリチン酸2Kを用いることも可能というわけです。
一方、同じ働きをしないまでも、ステロイド剤とは違った経路で作用して、結果的には同じ作用を及ぼす例もあります。「糖化」に関することは、まさにそれに該当します。この場合の「糖化」とは、たんぱく質や脂肪をブドウ糖に変えるという意味で、最近注目されている、最終糖化産物(AGEs)を産生する作用である「糖化作用」、いわゆる「メイラード反応」とは別のものです。
医療の現場でステロイド剤が必要とされる例として、ショック状態の低血糖の危険な状態の救命措置として、ステロイドが投与される場合があります。これは、ステロイド剤が糖化を促す副腎皮質ホルモンと同様の働きをして、体内での糖化促進して、血糖値を上げる効果を期待してのものです。
糖化に関与する副腎皮質ホルモンには、活性型のコルチゾールと不活性型のコルチゾンがあります。活性型とは、糖化させる力のあることを意味します。ステロイド剤の主要な有効成分は、この活性型のコルチゾールというわけです。
この活性型のコルチゾールは、生体内から分泌される“11β-HSD2”と呼ばれる変換酵素により、不活性型のコルチゾンに変換されることが、最近明らかとなっています。また一方では、不活性型のコルチゾンを活性型コルチゾールに変換する酵素“11β-HSD1”が分泌されることも、わかってきています。これらの酵素は、体内での活性型のコルチゾールの量を制御することで、血糖値を正常にコントロールする働きがあります。
グリチルリチン酸ジカリウムは、活性型のコルチゾールを不活性型のコルチゾンに変換する酵素“11β-HSD2”の働きを、妨害することが明らかとなってきました。つまり、ステロイド剤の場合は直接的に働いて血糖値を上げますが、グリチルリチン酸2Kの場合は違う経路をたどって、血糖値を上げるということです。当然のことですが、薬用化粧水や化粧品を使用する方は、血糖値を上げることなど必要としていません。
このようにグリチルリチン酸ジカリウムがもつステロイド様作用とは、ステロイド剤と同じ経路をたどって効果を発揮する場合もあれば、ステロイド剤とは違う経路をたどって同じ効果を発揮する場合もあるようです。そして先ほどの招かれざる副作用は、美肌作りとは真逆のベクトルとして、大きく作用することとなり得ます。
なお、グリチルリチン酸ジカリウムによるステロイド様作用は、ステロイド剤とは比べ物にならないほど微弱といった見方もあるうようです。この件につきましては、後段にて述べたいと思います。
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第8章.グリチルリチン酸2Kが皮膚を老化する可能性
お話はグリチルリチン酸ジカリウム(グリチリルリチン酸2K)より少々逸れますが、糖尿病にかかった場合は血糖値が上昇し、溢れた糖分が全身のあらゆる部位を損傷することが知られています。お肌もしかりで、お医者さんによっては皮膚のハリなどで、病状の進行状態を推し量ると聞き及びます。まさにお肌は、その人の健康状態を映し出す、鏡というわけです。
お肌のこの劣化は、今話題の糖化作用(メイラード反応)によるものです。行き場を失った遊離等が、皮膚組織のタンパク質と結びつくわけです。だいたいにおいて糖尿病患者さんの場合は免疫力が低下しているため、皮膚組織の壊死にも直結するようです。
お話はグリチルリチン酸ジカリウムに戻りますが、前項の第7章では糖化に関するステロイド様作用を中心として書きました。じつはこのステロイド様作用が、糖尿病患者さんのお肌と似た状態に導く危険性があるのです。
グリチルリチン酸ジカリウムが配合された化粧水等化粧品が塗布された部位は、その皮膚内部で活性型コルチゾールが増え過ぎたままとなってしまう点です。これはお肌の健康にとっては、ゆゆしき事態です。肌内部では遊離糖が過剰に作り出されて、行き場を失うこととなります。その結果糖分は肌細胞と結びついて大量の最終糖化産物(AGEs)を生成してしまうという理論が、成り立ってしまいます。すなわち、グリチルリチン酸ジカリウムが肌細胞内のメイラード反応を促し、皮膚組織を老化させるということです。また、グリチルリチン酸ジカリウムは、肌内部のタンパク質を分解して糖化するため、お肌のハリや弾力が低下させる疑いもあります。
グリチルリチン酸ジカリウムによる皮膚の老化促進作用に関しては、海外でも日本でもまだまだ本格的な議論はまだ起っておらず、またその危険性の証明もされていないようです。そのために上記第4項の「グリチルリチン酸ジカリウムデメリット」では、この糖化による皮膚の老化促進作用の疑いを、あえて記述しておりません。しかしこの理論が実際には正しいことを暗示する事例が、最近出始めているようです。たとえば、グリチルリチン酸ジカリウム配合シャンプーを常用すると頭皮が脆くなるとい事例が、医師によって報告されています。(
2019年8月修正:弊社アドバイザー医師によれば、上記の理論は正しく、グリチルリチン酸ジカリウムにはステロイドと同様に、老化促進作用があるとのことです。
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以上のことから、グリチルリチン酸ジカリウムを配合した化粧水や美容液などのコスメをお肌に継続的に塗布するということは、血行不全効果や肌代謝不全効果による肌老化を招くばかりでなく、糖化作用によってお肌の老化を促進させ、脆く弾力のない肌に劣化させる疑いがあります。頬や首のたるみ・ほうれい線や深いシワの原因となる危険性が高いため、年齢肌対策としても、グリチルリチン酸ジカリウムは可能な限り避けるべきという結論に、至らざるを得ません。
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第9章.血行促進はすっぴん美肌の必須条件
序章では、グリチルリチン酸ジカリウム配合の薬用石鹸を常用して、悲惨なことにもお顔がデコボコになってしまったモニターさんについて言及しました。今回ご紹介するお話は、別のモニターさんに関するものです。
そのモニターさんはかなりの敏感肌のようで、約10年前に何らかの原因でお肌にカブレが生じた際、病院で処方されたステロイド剤を塗ったそうです。最終的にはカブレは治癒したものの、お肌に黒ずんだうろこ状のできものが、頸部(首回り)にかなり広範囲にできてしまいました。ステロイド剤の使い方(頻度など)が、適切であったか否かは不明です。
カブレの治癒後も黒ずんだうろこ状のデキモノはずっと残ったままで、モニターさんご本人もご家族も、ずっと諦めていた状態でした。頸部の黒ずみを気にして、髪の毛をいつも長めにして、頸部の黒ずんだうろこ状のできものを隠すようにしていました。ちょうど思春期が始まる頃からの出来事だったようで、さぞかし辛い思い出あったに違いありません。
ところが、弊社から支給したモニター用のタラソテラピー化粧水を使用して、お顔だけでなく頸部にも塗布し続けたところ、1年もしないうちに首周りから黒ずんだデキモノが消失してしまったのです。当初は単に乾燥肌対策としての保湿目的だったため、弊社にとってもまったく想定外の出来事でした。
タラソテラピーとは海藻等海洋植物の美肌成分や海洋ミネラルを利用して、美肌に導く美容健康法です。この場合のタラソテラピーローションは、海洋ミネラルを利用したもので、お肌をポカポカさせながら血行や肌代謝を高める効果があります。ですからタラソテラピーは、冷え性の方には効果的ともいわれています。(ただし疾病の場合は、タラソテラピーは必ず主治医の先生とのご相談の上で!)
タラソテラピーで血行が促進されるメカニズムを簡単にご説明をさせて頂くと、経皮摂取された海洋ミネラルを栄養として血液が運ばなければならないため、自然と血行が促進されるという仕組みです。ミネラルが皮膚に吸収される際にポカポカとするのは、ミネラルがイオン交換しながら角質層内に入るためで、充電中のスマホや携帯電話のバッテリーが熱くなるのと同じ理屈です。
美肌作りにとって血行促進は、必須条件です。上記の事例は、それを端的に示すものと言えましょう。すなわち、タラソテラピーローションのような特別なスキンケア製品を使用せずとも、血行を阻害しないスキンケア製品が、美肌作りには欠かせないといえるでしょう。
少しでも美しいお肌をお望みであれば、グリチルリチン酸ジカリウムを配合した化粧品や薬用化粧品は、可能な限り使わないように努めるべきでしょう。お肌に特別な美肌成分を浸透させなくとも、お肌が潤ってさえいれば、食物から得た栄養成分が血液が運んでくれ、お肌は美しくなるのは間違いのないことです。グリチルリチン酸ジカリウムの濫用は、その道を断とうとするわけです。
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第10章.GKU過剰摂取をどう避ける?
このようなリスクがあるグリチルリチン酸ジカリウムですが、意図的に同成分を配合した化粧品等を求める方は、それほど多くないようです。知らないうちに同成分を配合した化粧品や薬用化粧品を使い出したというケースが、大半といってもよろしいでしょう。
弊社は手作り化粧水の材料や容器も販売している関係上、自称「超敏感肌」のお客様よりよくお問合せを頂戴します。その際に話題がお客様がお使いの化粧水に移った時点で初めて、お客様がグリチルリチン酸ジカリウム配合品であることに気付かれる例がよくあります。
知らないうちにグリチルリチン酸ジカリウム配合品を使用する方には、いくつかの傾向があるようです。主だったものを列記すると、下記のようになります。
@ 美白効果追及志向
とにかく美白効果に強い憧れがあり、美白効果が宣伝されている薬用化粧水等コスメを見つけると、成分などはチェックせずに購入して使ってしまうタイプの方です。冒頭のお肌がデコボコになった女性は、まさにそのタイプの方でした。もちろんその美白効果は「偽美白効果」なのですが、その効果にぞっこんほれ込んでしまいます。そしてその間はどんどんお肌が劣化し、化粧ののりが悪くなったりお肌がくすんでくることとなります。
A ゴージャス追求志向
たくさんの種類の美肌成分が「贅沢」に配合されているコスメを、選択する傾向がおありの方です。効果は別として、とてもリッチで贅沢な気分になれるともうかがいます。そのような傾向がおありの方はまた、ゴージャスなパッケージやボトルのデザインにも、引き寄せられる傾向ががおありのようです。 しかし多種の化粧品成分が配合されるということは、美容成分が増える分だけアレルギー性皮膚炎等のリスクは高まります。それを抑えるために化粧品メーカとしては、グリチルリチン酸ジカリウムを配合せざるを得なくなるわけです。乾燥肌、脂性肌、混合肌または乾燥性敏感肌であっても、化粧水や保湿クリームや乳液や美容液やフェイスパックや化粧下地クリームに至るまで、可能な限りグリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)不使用の化粧品/コスメを選ぶべきでしょう。
今までお客様より頂いたご意見や情報から、このようにまとめてみました。不必要なグリチルリチン酸ジカリウムの連用を避けるためには、@過度な美白効果の追及は控え、Aできるだけシンプルな配合のコスメを選択し、B保湿は日ごろから心がけておくことが肝要といえるでしょう。そうすることによって、知らないうちにグリチルリチン酸ジカリウム配合コスメや薬用化粧品を購入することも使用することも、激減するでしょう。
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第11章.GKU配合商材使用時に避けるべきこと
これまでに書いてまいりましたように、お肌を少しでも美しくしたいのであれば、グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルレチン酸2K)配合品化粧水・美容液等化粧品や薬用化粧水等医薬部外品は、可能な限りさけるべきでしょう。しかし既にお使いのもので、お肌が極端に偽美白されない同化粧品成分配合スキンケア製品であれば、まだ副作用は穏やかであるかもしれません。そこでグリチルリチン酸ジカリウム配合商材をお使いの方向けの危険性情報として、やってはならないことを書きたいと思います。
@化粧水等の過度な重ね塗り
信じられない方もいらっしゃると思いますが、化粧水1瓶を数日で使い切る方が、まれにいらっしゃるようです。化粧水塗布後に角質層内に化粧水が吸収されれば、少なからず透明感が出てきます。その透明感を楽しみたいがために、1度に数十回も化粧水を掌にとって、繰り返し重ね塗りをするわけです。もしその化粧水にグリチルリチン酸ジカリウムが配合されているのであれば、安全確保のための上限配合量などはまったく意味をなさないこととなります。とても危険です。もっともそのような場合は、合成界面活性剤や防腐剤等の他の化学物質等の添加物で、超敏感肌に陥っている場合が多いようですが・・・。
A同成分配合コスメの重複
偽美白効果に魅せられた方は、グリチルリチン酸ジカリウム配合洗顔石鹸で洗顔し、グリチルリチン酸ジカリウム配合化粧水でやグリチルリチン酸ジカリウム配合美容液やグリチルリチン酸ジカリウム配合乳液で保湿するといった、グリチルリチン酸ジカリウムを重複して経皮摂取している方は、決して少なくないようです。また薬用化粧品でシリーズ買い/セット購入した場合などは、注意が必要でしょう。せめてグリチルリチン酸ジカリウム配合品は一つにするなどの工夫をしなければ、やがてはすっぴんを見せることができないといった状態に、陥るかもしれません。
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第12章.GKUに関する偏った情報
インターネット上での、グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)そのものや同化粧品成分配合化粧水等コスメに関する、さまざまな効果が宣伝されています。なかには「?」と思えるような、行き過ぎた宣伝文句も! しかしそのわりには、危険性に関する情報が非常に少ないのです。この章ではグリチルリチン酸ジカリウムに関する、いくつかの誤った情報や偏った情報を取り上げて、検証してまいりたいと思います。
−1.GKUに保湿効果はある?
グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)が保湿成分であるか否かに関しては、情報はけっこう混乱しているようです。たとえば大手化粧品メーカーさんを例にとっても、保湿効果があるとのご主張もあれば、保湿効果なしとするご主張もあるようです。
アルガアイ的に物事を考えれば、すなわち本質的なことから判断すれば、グリチルリチン酸ジカリウムは保湿剤ではありません。また保湿効果を狙ってグリチルリチン酸ジカリウムを化粧水等コスメに配合する化粧品メーカーも、まずないでしょう。その証拠に、グリチルリチン酸ジカリウムだけを保湿成分とした保湿ローションなど、今まで見たことがありません。グリチルリチン酸ジカリウムの配合目的は、あくまでもステロイド用作用による抗炎症効果や抗アレルギー効果であり、また美白効果が宣伝されている商材では偽美白効果を狙ったものです。
そもそもグリチルリチン酸ジカリウムに保湿効果があると言われ始めたのは、マメ科の植物の特性を過大解釈したものと推察されます。その特性とは、水分に乏しい荒涼とした環境の土壌であっても、根を地中深くまで伸ばして、水分を得ようとします。そしうして得た水分を、生体内にため込む力に優れている特性が、保湿効果と見なされた可能性があるようです。しかしその効果を「保湿効果」と呼べるのかということが、今回のテーマとなります。
グリチルリチン酸ジカリウムが体内に取り入れられた場合は、基本的は体内に水を蓄積しやすくなります。グリチルリチン酸ジカリウムを多量摂取した場合に発症する偽アルドステロン症の場合はまさに典型的であり、体内のカリウムを排泄させて、ナトリウム濃度を上げます。ご存知のようにナトリウムとカリウムは体内で拮抗するミネラルであり、体内でナトリウムが増えすぎると高血圧になり、身体がむくみます。要するに「保湿効果」ではなく、望ましくない「むくみ効果」である可能性が、非常に高いのです。(弊社アドバイザー医師に確認済み)
「保湿」と「むくみ」の違いを例えるなら、川と沼の違いといえるでしょう。川の水はいつも流動し、細胞に必要なさまざまな栄養を運んできて、老廃物を流し去ります。しかし沼の場合は、必要な栄養が届かないばかりか、よどんだ水は老廃物でどんどん汚れていきます。これは全身的な症状である偽アルドステロンでなくとも、同化粧品成分配合化粧水等コスメを塗布した場合は、局所的な浮腫として生じる場合があるようです。それが序章でご紹介した、グリチルリチン酸ジカリウム配合薬用石鹸を常用して発生した、セルライトを伴うデコボコ肌です。
弊社が経験する限りでは、ほんとうに潤っているお肌にはくすみもなく、透き通るような透明肌です。しかし塗布後にお肌がまっ白になるようなグリチルリチン酸ジカリウムが高配合された化粧水や薬用化粧水を長期連用した場合は、化粧ののりが悪くなったりお肌がくすんだり、そして既述のようにセルライトができる場合があります。このことから考えても、グリチルリチン酸ジカリウムの「保湿効果」は望ましい保湿効果ではなく、「むくみ効果」であると言えましょう。
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−2.GKU配合シャンプーで頭皮が健康?
グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)を有効成分とする薬用シャンプーには、さまざまな効果効能が宣伝されています。毛髪に対する効果は除いて頭皮に対する効果に限ってみれば、おおよそ @炎症を抑える、A痒みを抑える、Bフケを抑える、C頭皮を健康に導く、といった感じです。これらの効果に関しては、次のようにいえるでしょう。
@炎症を抑える
炎症を抑えるということは、自己免疫機能を低下させて、人体に有害物質を経皮摂取させることになるデメリットも生じます。炎症の原因を特定し、早目に治癒させるべきでしょう。
A痒みを抑える
これも@と同様で、痒みの原因を特定すべきでしょう。もし乾燥が原因であるなら、保湿対策が肝要であり、中毒性のあるグリチルリチン酸ジカリウムを長期間使用すると、だんだん効果がなくなって、やがては限界に達するでしょう。
Bフケを抑える
健康な頭皮であっても、適度なフケは出るものです。過度にフケが発生するのであれば、やはりその原因を早めに特定すべきでしょう。なお、グリチルリチン酸ジカリウムは肌代謝を低下させるため、フケが出にくくなるのは当然のことでしょう。
@ABの原因が、同じ場合がよくあるようです。それは合成洗剤(合成界面活性剤)に弱い体質の方で、ダメな方はまったくダメといった感じです。その場合は、合成洗剤であるシャンプーの代わりに純石鹸を使用すると、劇的に改善する場合があります。少なくとも頭皮の乾燥肌状態を、防ぐことが可能です。頭皮が乾燥すると、皮脂が過剰に分泌される場合もあります。純石鹸に関しては、
別の記事
をご覧下さい。おすすめの純石鹸も、ご紹介しております。リンスはクエン酸リンスを、おすすめしております。
C頭皮を健康に導く
グリチルリチン酸ジカリウムの長期連用は、お肌に大きなダメージを与える危険性があります。頭皮が脆くなる危険性さえ、医師により指摘されています。ステロイド様作用により頭皮が糖尿病患者さんと似た状態となり、老化していく危険性でしょう。また頭皮を構成するたんぱく質を糖化させるため、頭皮が薄くなる危険性もあります。
以上のことから、グリチルリチン酸ジカリウム配合薬用シャンプーのご使用は、短期間に限ってのご使用が安全といえるでしょう。なお皮膚科に通院されている方は、純石鹸に切り替える場合は、必ず主治医の先生にご相談下さいませ。。
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−3.GKUに黒ずみ改善効果ある?
グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)を有効成分とする薬用化粧水や薬用美容液に、黒ずみ改善があるとよく宣伝されています。お顔の黒ずみの他に、脇の黒ずみやお尻/ヒップの黒ずみやバスとトップの黒ずみ、そしてデリケートゾーンの黒ずみと、ありとあらゆる部位の黒ずみに対してです。そういった部位の黒ずみを気にしている方が、最近多くなっていることが影響しているかもしれません。
さて、そのグリチルリチン酸ジカリウムの黒ずみ改善効果に関してですが、改善効果はまずあり得ないことです。端的に申し上げれば、ウソです。もっと言えば、逆効果になる可能性が非常に高いと言えましょう。 具体的な事例としましては、ベビーグッズであるグリチルリチン酸ジカリウム配合のお尻拭きで、赤ちゃんのお尻が黒ずんでしまったと、弊社の複数のお客様より情報を頂いたこともあります。(詳細は後段にて)
第3章にも書きましたが、そういったグリチルリチン酸ジカリウム配合コスメや薬用化粧品を塗布することで、一時的に美白効果を得ることは可能です。しかし第4章の記述のとおり、偽美白効果が持続している間は新陳代謝が低下して、くすみや黒ずみをつくることになります。また第8章に記述したように、グリチルリチン酸ジカリウムには、肌を脆くさせたり老化促進の危険性があります。
化粧水をかえたら急に肌がくすんできた・・・。
そのようにお感じの場合は、お使いの化粧水の全成分をチェックするべきでしょう。もしその化粧水にグリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸ジカリウム)が配合されていれば、その化粧品成分が皮膚の黒ずみの原因である可能性は、とても高いといえるでしょう。
グリチルリチン酸ジカリウムは、血行を低下させる化粧品成分です。お肌が病的に白くなるほど血行不全が生じる危険性が高いため、長期連用には注意が必要です。
化粧品/コスメにおけるグリチルリチン酸2Kの代表的な配合目的は、肌荒れの防止です。一般消費者の方々にはあまり知らされていないのですが、この場合の肌荒れとは、その化粧水等コスメに配合されている他の美肌成分がお肌に合わずに発症する、アレルギー性皮膚炎などです。裏を返せば、他に配合されている美容成分の安全性が高いのであれば、グリチルリチン酸ジカリウム配合の必要性はないといえます。
しかし化粧品メーカーとしては、大量生産でコストを下げるために、万人受けする製品を製造する必要があります。単純な配合だけでは消費者の目には魅力的な製品とは映らないため、全盛文中に話題の美肌成分などを散りばめて、できるだけゴージャスな雰囲気を作り上げる必要があります。しかし配合成分の種類が増えるれば増えるほど、アレルギー性皮膚炎等の肌トラブルの危険性は高まります。
そこで便利な道具として配合されるのが、このグリチルリチン酸2Kというわけです。グリチルリチン酸2Kにはステロイド様作用があり、血管を収縮させて血行を抑える作用があります。化粧水等コスメに含有されている美肌成分でアレルギー性皮膚炎が生じた場合は、塗布した部位に血行不全を生じさせることにより、その炎症を抑え込んだり軽微にする効果があるわけです。
血行不全が生じれば、お肌は病的に白くなります。しばらくすれば元に戻りはしますが、白くなっている間は血行不全のままです。この間は新陳代謝(ターンオーバー)は低下して、老廃物が皮膚内部や皮膚の下にたまったり、ひどい場合は皮下脂肪と複合化して、セルライト(浮腫)ができる危険性もあります。そして新しい肌細胞の生成も滞り、また必要な栄養もお肌に届きにくくなります。
このような状況下では、古い角質層がなかなかお肌から落ちずに、肌上にとどまることとなります。これが問題の、「くすみ」です。
以上のことから、グリチルリチン酸2K配合化粧水等でお肌がくすんできたのであれば、そのコスメのご使用を中止することが・最善の方法といえるでしょう。代替コスメとしては、できるだけ単純な配合の化粧水が、よろしいかと思います。パッケージや容器も、ゴールド色等煌びやかな色彩でゴージャス観を演出していない、おとなしいもしくは野暮ったいぐらいのデザインの製品のほうが、消費者に実直な傾向があるようです。もちろん例外も、あり得ますが・・・。
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ー4.GKUがもつ解毒作用に関する情報
グリチルリチン酸ジカリウムを配合した化粧水等コスメやシャンプー等ヘアケア製品の宣伝で、グリチルリチン酸ジカリウムの解毒作用を強調している文面をよく見かけます。そういった宣伝文句のなかには、まるでグリチルリチン酸ジカリウムが配合されているから、他の配合成分が悪さをしても、それを解毒する万能薬と受け取ってしまうような表現です。
確かにグリチルリチン酸ジカリウムが抽出される甘草は、中国では古来より“Great Detoxifier”とも称されていました。直訳すれば「偉大な解毒剤」となるでしょう。しかしこれは第2章で述べた、他の薬効成分または有効成分の働きを弱めるという一面にすぎません。すなわちグリチルリチン酸ジカリウムには、逆に毒を強める働きもあるということです。
第4章に述べたように、平成の御代に発生した2大薬用化粧品の各商材(お茶石鹸と美白化粧水)には、グリチルリチン酸ジカリウムが有効成分としてしっかりと配合されていました。もしグリチルリチン酸ジカリウムにあらゆる毒素を解毒する力があるのであれば、あのような大惨事は発生しなかったでしょう。
従いましてグリチルリチン酸ジカリウムに、過度な期待は禁物でしょう。むしろグリチルリチン酸ジカリウムの、他の有効成分または毒素を強める働きに注意をすべきでしょう。第4章にも述べましたが、もしそれらの商材にグリチルリチン酸ジカリウムが配合されていなかったら、大惨事は発生しなかったことが考えられます。
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ー5.GKUの副作用はステロイド剤よりも軽微
グリチルリチン酸ジカリウムのステロイド様作用は、ステロイド剤とは比較にならない程軽微であり、副作用は心配する必要がないといった情報を、インターネット上でよく見かけます。各グラム当たりの薬効については、確かにそう言えるかもしれません。しかし典型的なステロイド剤の形態は、穏やかな経皮摂取を目的とした軟膏です。多少重ね塗りをしたとしても、ステロイド剤の吸収が急激に上昇するわけではありません。
いっぽうグリチルリチン酸ジカリウムを配合した典型的な医薬部外品は、化粧水です。塗布すれば薬効成分は、ストレートに経皮摂取されます。しかも重ね塗りをすればするほど、限りなくグリチルリチン酸ジカリウムの吸収量は増大します。以上のことから、実際の使用上のことから考えれば、必ずしもステロイド剤塗布のほうが薬効が強いとはいえず、逆にグリチルリチン酸ジカリウム配合品のほうが強いこともあり得るわけです。
それを具体的に示唆する例として、アトピー性皮膚炎でのアトピーケアの実態に触れたいと思います。少なからずのアトピー性皮膚炎患者さんは、ステロイド中毒から解放されたいとの理由で、グリチルリチン酸ジカリウム配合薬用化粧水に切り替えます。いわゆる「脱ステロイド」です。
その結果、少なからずのアトピー患者さんは見事に脱ステロイドは成功するのですが、今度はグリチルリチン酸ジカリウム無しでは我慢できなくなってしまいます。いわゆる「グリチルリチン酸ジカリウム中毒」に陥いるわけです。もしそこで思い切ってグリチルリチン酸ジカリウム配合薬用化粧水の塗布をやめれば、当然ながらリバウンドが起こるわけです。
そのリバウンドのレベルは、結局はステロイド剤を塗布していた場合と同等という事例が多いようです。しかし同等制度におさまらず、なかにはステロイド剤使用時よりも、酷くなった事例があるともうかがいます。(弊社の手作り化粧水「アクア・ダルモール77ミネラル」にお問合せを頂戴したお客様より頂戴した情報等) この逆転現象は、軟膏と化粧水という形態の差に、起因すると考えられるようです。
そういうこともあってか、グリチルリチン酸ジカリウム配合化粧水のセルフメディケーションとしての使用を好ましくないとお考えのお医者さんも、少なくないようです。少なくともアトピー患者さんは主治医の先生にご相談のないままの、グリチルリチン酸ジカリウム配合薬用化粧水での脱ステロイドは、行うべきではないでしょう。疾病の治癒や改善は、主治医の先生との良好な関係により、実現されるものでしょう。
以上のことから実際の使用上においては、必ずしもステロイド剤に比べてグリチルリチン酸ジカリウムのほうがステロイド様作用/薬効が軽微とは、必ずしも言えないということです。つまりステロイド剤よりもグリチルリチン酸ジカリウム配合薬用化粧水のほうが、ステロイド様作用/薬効が強いこともあり得るということになります。
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第13章.死角 意外なGKU配合商材による副作用
この章では、グリチルリチン酸ジカリウムが配合商材による、想定外の副作用について書きたいと思います。
−1.GKUをこっそり配合した無添加石鹸?
グリチルリチン酸ジカリウムが美白効果を宣伝した洗顔用石鹸ではなく、浴用石鹸に配合される場合もあります。それは痒み止めを目的としたものです。お肌にムズムズとした痒みを伴うまでの、乾燥肌の方をターゲットとした商材です。パッケージには大きく「無添加石鹸」と書かれおり、またサブタイトルとして「お肌が潤う」とも書かれているため、購入する方は小さく記述されている全成分表示にまでは、余り気にされないようです。しかしこの石鹸で痒みに効果があるのは、抗炎症作用のあるグリチルリチン酸ジカリウムであることは明らかでしょう。
その石鹸のご使用者が何らかの乾燥肌対策を講じて、その無添加石鹸(?)を短期間のうちに使い終えるのであれば、問題さほどないでしょう。しかしその石鹸を長期連用するのであれば、やがてグリチルリチン酸ジカリウムの抗炎症作用に対して身体が耐性を持ち始め、痒み止め効果はだんだんとなくなるでしょう。そしてやがては全身が痒みに襲われるという、最悪の羽目に陥る危険性があるわけです。
ここまで至った場合は、早めに医療機関での受信が必要でしょう。素人判断で不適切な薬剤を塗ったくったりすれば、大人アトピー発症という最悪の事態にもなりかねません。
余談ですが、全身の乾燥肌対策としてタラソテラピー入浴剤を使用する方法もあります。しかしこれは順番としては、2番目でしょう。もしボディソープなどの合成洗剤をそれまでお使いであった場合は、純石鹸に切り替えるのがファーストチョイスです。合成界面活性剤に弱い方と強い方がいらっしゃいます。合成洗剤に弱い乾燥性敏感肌の方が純石鹸に切り替えることは、最大の乾燥肌対策となり得ます。純石鹸の本質やおすすめの純石鹸につきましては、純石鹸記事にてご紹介しております。
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−2.GKU配合コンシーラーにご注意!
この記事は、すっぴん美肌・すっぴん美人を目指している方向けの、ご参考にして頂くための記事となります。今あるシミを隠すことができれば、お肌がたとえ汚くなっても構わない、とりあえずはごまかすことさえできればよいとお考えの一部の方には、まったく意味をなさない不向きな記事となり得ます。最初にお断りをさせて頂きます。
コンシーラーとは直訳すれば、隠すモノ/グッズという意味です。主としてお顔に使用されるもので、他人には見せたくないご自身のお顔の箇所を覆い隠す、ポイントメイクとなります。このコンシーラーで隠す対象は、お顔にできたシミやニキビや、目の下にできるクマなどです。とくに黒ずんだシミや赤みの強いニキビはファンデーションではカバーし切れないのが一般的で、コンシーラーが必要とされることとなります。
そもそもこのコンシーラーとは、その部位の美観が改善されるまでの限られた期間内に使用して、目的を果たせば使用を終えることが理想です。いわば一時しのぎのためのものであり、常用するものはないでしょう。しかしコンシーラーをお使いの大半の方は、常時使用するものとお考えのようです。じつはここにコンシーラーの、大きな落とし穴があるのです。このことは他の美容サイト/コスメサイトでは、注意喚起されていないことですが・・・。
まずクマができる原因に関してですが、黒クマは皮膚の加齢によって皮膚が薄くなるのが主原因、青クマは血行不良が主原因、茶クマは紫外線被曝がもたらす色素沈着が主原因などと書かれています。そしてここからが最重要ポイントなのですが、いずれの種類のクマであっても、予防や改善・解消には、血流改善や新陳代謝が必須とされているのです。いいかえれば、血液の循環も肌代謝もよければ、お肌は健康に保たれて、クマはできにくいということです。これは一般的に言われている、「シミ」にもあてはまることです。
これは弊社の経験ですが、新陳代謝や血行を妨げないスキンケアに切り替えると、シミが消えてしまう、または薄くなってしまうことも珍しくないのです。弊社が販売している手作り化粧水の材料「アクア・ダルモール77ミネラル」のお薦めレシピでは、血行や新陳代謝を妨げる成分を排除するため、ミネラルとグリセリンと水といった単純な組成の化粧水が出来上がるようになっています。それまで血流や肌代謝を妨げる化粧品成分を配合した化粧水をお使いの方が、そのお薦めレシピで出来上がった化粧水に切り替えるだけで、シミがまったくなくなってしまったり、薄く目立たなくなってしまったといった情報を、お客様よりよく頂戴するのです。これは化粧水による効果ではなく、人体にもとから備わっていたシミ取り機能が、正常に機能することになったということです。
このクマやシミの治癒・治療機能を妨げてしまう化粧品成分が、じつは大半のコンシーラーに配合されているのです。その化粧品成分の名称は「グリチルリチン酸ジカリウム」で、「グリチルリチン酸2K」、「グリチルリチン酸二K」または「GKU」とも称されます。多少組成は違いますが、「グリチルリチン酸モノアンモニウム」や「グリチルレチン酸ステアリル」も、同様の阻害効果を持っています。(以下これらの化粧品成分を「グリチルリチン酸ジカリウム等化粧品成分」と略) グリチルリチン酸ジカリウム等化粧品成分のコンシーラーへの配合目的は、お肌に合わない場合は炎症が起こらないようにする、抗炎症作用・抗アレルギー作用です。いわば、敏感肌用・低刺激性にするのが目的です。またニキビの場合は炎症を鎮め、コンシーラーとしての効果を高める役割も、期待されての配合でしょう。
グリチルリチン酸ジカリウム等がお肌に作用すれば、血管が収縮して血流が低下してしまうのです。その結果新陳代謝は低下して、当然ながらお肌の修復は滞ります。言い換えれば、シミやクマを固定化してしまうという、大きな副作用があるわけです。またグリチルリチン酸ジカリウム等化粧品成分は、肌細胞のタンパク質を分解して糖に変えてしまう作用があるため、お肌が薄くなってしまうのです。これらのことにより、いつまでもコンシーラーを使い続けるという需要が生まれ、化粧品メーカーとしては喜ばしいことですが、消費者のお肌の健康は蝕まれ、隠したくなるスッピンになってしまうというわけです。そしてグリチルリチン酸ジカリウムの致命的な副作用ですが、老化促進作用があり、はりのないたるんだお肌に導きます。グリチルリチン酸ジカリウム等化粧品成分には、クマを作り出す要素が満載というわけです。
そしてもうひとつ言及しておくべき点があります。それはグリチルリチン酸ジカリウム等化粧品成分の、ニキビに対する効果と限界です。なるほどグリチルリチン酸ジカリウム等化粧品成分配合コンシーラーの使い始めは、赤ニキビや黄ニキビの炎症を抑える効果はあるでしょう。グリチルリチン酸ジカリウムは漢方薬の甘草から得られる薬効成分ですが、甘草の長期連用はタブーとされています。弊社アドバイザー医師の北廣美先生(奈良県三郷町 医療法人やわらぎ会 理事長/代替医療分野の第一人者として有名)よれば、やはり外用・服用に関わらず、甘草およびグリチルリチン酸ジカリウム関連物質は長期連用すべきものではないとのことです。
その大きな理由は、グリチルリチン酸ジカリウム関連物質がもつ、免疫抑制作用です。端的に申し上げれば、生命維持装置である免疫機能をオフにして、人体を危険にさらしてしまうのです。抗炎症作用も、免疫抑制作用のひとつです。その結果、お肌は相対的にニキビ菌に対して、弱くなってしまいます。それだけではありません。日和見菌でさえ、弱くなったお肌に襲い掛かってくる危険性さえも、生じてくるのです。これはよくインターネット上で書かれていることですが、グリチルリチン酸ジカリウム配合薬用化粧水で長期間ニキビケアをしていたら、急激に悪化するという事例です。
アルガアイ的には、コンシーラーを否定するつもりはありません。しかし健全にシミ隠しやクマ隠しをするのであれば、グリチルリチン酸等化粧品成分不使用の、コンシーラーを使用すべきでしょう。そしてもう一つの観点からお薦めしたいのが、純石けんで洗顔でも洗い流せるコンシーラーが望まれます。合成洗剤に弱い方がダブル洗顔をすると、たいへんな肌負担となり、乾燥肌や敏感肌に陥ってしまいます。乾燥肌に陥るとテカリや皮脂の分泌がひどくなる場合があり、それが白ニキビや黒ニキビの発症に直結することも!
アルガアイのおすすめは、化粧下地クリーム不使用の、ファンデーション直塗りのナチュラルメイクです。弊社の手作り化粧水材料「アクアダルモール77ミネラル」のお薦めレシピで出来上がる化粧水の最大の特徴は、ファンデ直塗でもキレイにお肌に馴染ませることが可能ということです。これによりダブル洗顔が不要となり、乾燥肌や敏感肌が大幅に改善される可能性があります。とくにお肌の強度が急激に低下し始めると推察される、40代以降の女性に人気なのです。
弊社製品のPRもからめながらではありますが、グリチルリチン酸ジカリウム等化粧品成分配合コンシーラーに潜む、危険性について書いてまいりました。おそらくこの記事を書いている時点では、このような内容の記述は他の日本語サイトではないのではと思われます。じつは当サイトの記事の多くは、独自の情報や視点により構成されております。まずはこの記事を鵜呑みにはされずに、他の美容サイトの情報と比較しながら、今までの読者様ご自身のご体験を振り返りながら、またはお使いの化粧品/コスメの全成分を参照しながら、読者様ご自身で検証されることをおすすめ致します。
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-3.GKUのニキビへの効果と逆効果
ニキビケア用の薬用化粧水等に、グリチルリチン酸ジカリウムがよく配合されるようです。配合目的は抗炎症作用によってニキビの症状を抑えることです。端的に申し上げるなら、すでにできたニキビを大きくしないということです。しかしニキビ対策用の薬用化粧水の宣伝などでは、その他の効果として抗菌効果/静菌効果、さらには殺菌効果までも主張される場合があるようです。
確かにグリチルリチン酸ジカリウムを含有する甘草には、古くから抗菌作用があることが知られています。しかしその抗菌効果はとても穏やかなもので、それなりの濃度でなければ効果を発揮しません。しかし高濃度にするにしても、化粧品や薬用化粧品にはグリチルリチン酸ジカリウムの上限配合量の制限があるため、少々無理があるようです。ましてや殺菌効果といった強力な作用までは、グリチルリチン酸ジカリウムには到底望めないではないでしょう。そういうわけで、ニキビ対策の薬用化粧水には、サリチル酸などの強力な殺菌剤も、同時に配合されているわけです。
この抗炎症剤としてのグリチルリチン酸ジカリウムと、サリチル酸などの殺菌剤が配合された薬用化粧水で、もちろんニキビが改善される場合もあるでしょう。しかしニキビがひどく悪化する場合もあるようです。これが今回のテーマです。
ニキビ治療薬としての医薬品は別として、ニキビ対策の薬用化粧水等の一般的な効能効果は、次のとおりです。
@ニキビの炎症を鎮める(ニキビの縮小化)
Aアクネ菌/ニキビ菌の殺菌
@はグリチルリチン酸ジカリウム、Aはサリチル酸などが役割を果たすこととなります。
しかしここには、宣伝文句には書かれていない、大きな落とし穴がパックリ大きな口を拡げて待ち構えているのです。それは、グリチルリチン酸ジカリウムのステロイド様作用による副作用です。グリチルリチン酸ジカリウムは、その免疫抑制作用で、免疫活動である炎症を鎮めようと働きます。しかし、菌に対する抵抗力も免疫活動であるため、アクネ菌/ニキビ菌に対す皮膚の抵抗力をも低下させるもしくは奪い去ります。そうなれば、たとえサリチル酸などの殺菌剤でアクネ菌/ニキビ菌が弱ったとしても、それ以上に相対的に皮膚の抵抗力がグリチルリチン酸ジカリウムによって弱ってしまえば、ニキビが悪化する危険性があるわけです。
これは皮膚などの局所的なことではなく全身的なことですが、ストレスなどにより身体が抵抗力を失うと、体表や体内に潜んでいる常在菌が日和見菌を巻き込んで、一気に体に攻撃をしかけてくることがあります。日和見菌とは、身体が健康状態であれば、無害または有益な雑菌を指します。いったん雑菌の乱が勃発するとその威力はすさまじいもので、抗生物質を投与してもなかなかおさまりません。また抗生物質によって、ますます体の抵抗力が弱まり、また臓器を傷つける危険性もあります。結局は身体の抵抗力を高めるのが、治癒の一番の近道というわけです。
お話をふたたびニキビに戻しますが、グリチルリチン酸ジカリウムとサリチル酸などの殺菌剤を有効成分とするニキビ対策の薬用化粧水で治癒しそうであれば、それはそれで問題のないことでしょう。しかし皮膚上の雑菌が反乱を起こしたようにニキビが悪化したのであれば、そのままその薬用化粧水を使い続けることは、おおいに疑問です。化粧品販売者によっては、悪化を「好転作用」だと主張しる場合もあるようですが、その言葉を信じてもっと悪化する場合もあるので、注意が必要です。信頼のおける医療機関にて、早めに受診されることをおすすめ致します。
なお、ニキビと直結する皮脂の過剰分泌やテカリの対策につきましては、
ニキビ対策に関する別の記事
をご覧下さい。詳しく解説させて頂いております。洗顔料を洗顔フォーム等の合成洗剤から純石鹸に切り替えることで、テカリや皮脂過剰分泌を劇的に改善でき、ニキビ防止につながる可能性があります。すでに通院されている場合はお医者様とご相談の上で、純石鹸洗顔をなさって下さい。
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−4.GKU配合お尻拭きで乳児のお尻が黒ずむ?
赤ちゃんや乳幼児のお子様のお尻の黒ずみで、お悩みのお母さまは少なくないと聞き及びます。さまざまが原因が考えられるでしょうが、その一つがグリチルリチン酸ジカリウム配合品を何らかの形で、赤ちゃんに使用していることです。既述のようにグリチルリチン酸ジカリウムは、お肌の黒ずみやくすみの原因となります。その配合品の代表的な商材は、お尻拭きやウェットティッシュまたはウェットタオルです。とかく配合されている防腐剤の安全性のみに注意を払いがちで、グリチルリチン酸ジカリウムの安全性は見落としがちのようです。
赤ちゃんのお肌はとても弱くて敏感です。そのためお尻ふきといえども、敏感肌用にしなくてはならないというのが、お尻ふきメーカーさんのお考えなのでしょう。「お肌をいたわる安心の植物由来成分のグリチルリチン酸ジカリウムを配合」などと宣伝されています。グリチルリチン酸ジカリウムがもつ抗炎症作用を利用して、肌トラブルを回避しようというのが、配合目的ということです。
しかしこのグリチルリチン酸ジカリウムを含んだウェットティッシュで毎日何回もお尻を拭かれれば、当然ながら血行や肌代謝が落ちてしまいます。赤ちゃんのお肌は脆くなると同時に黒ずむのは、必死でしょう。赤ちゃんであっても成人であっても、グリチルリチン酸ジカリウムによって得られる敏感肌用/低刺激性には、大きな代償が必要となります。
もし読者様の大切な赤ちゃんのお尻が黒ずんでいて、かつグリチルリチン酸ジカリウム配合お尻ふきをお使いの場合は、そのお尻ふきのご使用を中止してみることが、解決策となり得ます。赤ちゃんのお尻の黒ずみで悩まれていた弊社のお客様に、そのことをご提案して実践された結果、解決した事例もございます。それで解決するということは、犯人はグリチルリチン酸ジカリウムであったという可能性が極めて高いことになります。
な余談ですが、ベビー用石鹸などの洗浄剤には、グリチルリチン酸ジカリウムを配合した商材が少なくありません。既述のようにグリチルリチン酸ジカリウムは、抗炎症作用を含む免疫抑制作用があります。すなわち、赤ちゃんの体内に入ってはならない毒物やアレルゲンが、免疫力を失ったお肌を通してスルリと侵入してしまう危険性があるわけです。昨今の赤ちゃんのアレルギー発症の増加は、このことと無縁とは言えないでしょう。
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−5.GKU配合コスメ使用中のピーリングは危険!
グリチルリチン酸ジカリウム配合コスメを長期間使用していると、お肌が薄くなる傾向があるようです。第4章にて述べたように、肌代謝が低下して新しい肌細胞が合成されないことや、第7章で述べたように肌細胞が糖化・分解される危険性が、関係していると考えられます。困ったことにピーリングを強くお望みの方は、何らかのグリチルリチン酸ジカリウム配合コスメをお使いの方に多いようです。グリチルリチン酸ジカリウムが肌代謝を低下させて、くすみ肌や黒ずみ肌を作り出しているわけです。
このような状態でピーリングパック(一部のピールオフパックや鼻パック)やスクラブ材・ピーリング剤を使用してピーリングを行うと、当然ながらお肌に炎症を起こす危険性が高まります。なぜならグリチルリチン酸ジカリウム配合コスメ等を使用している方にとっては、くすんだ角質層も必要不可欠なわけです。ケミカルピーリングなどは、もってのほかでしょう。
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−6.GKU配合デリケートゾーンケア品で感染症?
弊社はエステティックサロン様へブライダルエステ用のバラ配合タラソテラピー海藻パック(ソフト石膏パック)も販売しております。ある日のことですが、いつもお使いのエステティシャン様より、「このタラソパックをニュウリンに塗布して美白できる?」との、ご質問を頂戴しました。想定外のフレーズだったために聞き直したところ、ニュウリンは乳輪とのことで、少々驚きのご質問でした。
そのご要望はエステサロン様のご利用者様によるもので、弊社のタラソパックをお気に召されたということで、お背中はもちろん全身パックをされていたとのことでした。弊社のパックは透明感のあるキレイなお肌に導くため、これで黒ずみケアをしたいご様子でした。「粘膜への塗布はしないで下さい。」と注意書きにも記載しているために、バストトップへの塗布は思いとどまって頂きました。
バストトップの色素沈着は、赤ちゃんがおっぱいを飲むために乳首を探し出すための目印だといった説もあるようですが、いずれにしてもバストトップの色素沈着は新陳代謝不全などの異常から生じたわけではなく、正常の範囲のものです。それさえ脱色してピンク色にしてしまおうというわけですから、女性の美白への探求心は深いといえるでしょう。
この粘膜の色素沈着の脱色をするための、さまざまな商材(医薬部外品)も販売されているようです。バストトップのみならず、デリケートゾーン(陰部)も淡色化したいといった方は、決して少なくないようです。しかしそれらの大半の黒ずみケアクリーム等の商材には、グリチルリチン酸ジカリウムが配合されています。
皮膚に比べて粘膜は、敏感肌以上に敏感で弱い部位です。そのうえハイドロキノンのような強い薬効成分を配合するため、粘膜に炎症が生じる危険性が高まります。それを抑え込む目的で、グリチルリチン酸ジカリウムが配合されるわけです。低刺激性にすぐれたトラネキサム酸+アスコルビン酸(ビタミンC)といった処方もあるようですが、これらの成分も合わない方には合わないわけで、結局はグリチルリチン酸ジカリウムに頼らざるをえない状況のようです。
しかし第4章に述べたように、グリチルリチン酸ジカリウムには免疫抑制作用という、致命的なデメリットがあります。通常であれば侵されることのない日和見菌などの常在菌に対する、抵抗力さえなくなってしまう危険性ががあるわけです。すなわちデリケートゾーンが、感染症にかかりやすくなってしまうということです。
じつはこの記事を書いたのは、お客様より情報を頂いたのがきっかけです。弊社のお客様は、この美容健康情報館の記事をご覧になられた方が大半です。そのお客様はデリケートゾーンの黒ずみケアをしていたところ、感染症にかかってしまったそうです。センシティブな内容のために病名まではうかがわなかったのですが、お話の内容からすれば「カンジタ症」程度のことであったのではと思われます。やはりその黒ずみケアクリームには、グリチルリチン酸ジカリウムが配合されていたとのことでした。
低温症とまではなくとも、平熱が36.0℃に満たない女性は少なくないと言われています。ご存知のように体温が低くなればなるほど、免疫力は弱まります。そのような状況下でグリチルリチン酸ジカリウムでさらに免疫力を弱めるというのは、大きなリスクを伴います。パートナーへの性感染症の危険性を冒してでも、その健全な色素沈着を除去するというのは、大局的に本末転倒と言わざるを得ないでしょう。このあたりもご考慮された上で、黒ずみケアクリームを使用するべきと、アルガ・アイは考えます。
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第14章 GKU/甘草配合手作り化粧水は愚の骨頂
弊社は手作り化粧水の材料
「アクア・ダルモール77ミネラル」
を扱っている関係上、最終章は手作り化粧水に関するテーマで、この記事を締めくくりたいと思います。
第3章で述べましたが、出来合いの化粧水等コスメへのグリチルリチン酸ジカリウムの配合目的は、他の化粧品成分がお肌に刺激を与えた場合に、炎症やアレルギー反応を抑え込むことです。これは逆からいえば、他の化粧品成分すべてがお肌に合う場合は、グリチルリチン酸ジカリウムを配合する必要がなく、極めて健康的な化粧水等化粧品が出来上がることとなります。それを実現できるのが、手作り化粧水や手作り化粧品です。
たとえばBG(1,3-ブチレングリコール)やヒアルロン酸(低分子ヒアルロン酸を含む)や尿素がお肌に合わないことがわかっていれば、それらを配合しない化粧水を作ればよいわけです。またゴージャスさを醸し出すためか、出来合いの化粧水にはさまざまな植物エキス(ボタニカル成分)がよく配合されますが、大半の植物はアレルゲン(アレルギー物質)を含有しているために、これらも排除することができます。防腐剤を加えない場合は冷蔵・冷凍保存することにより、きわめて高い安全性の化粧水が出来上がることとなります。
ところがこの「グリチルリチン酸ジカリウム不使用」という最大の恩恵を無にするばかりか、逆に甘草やそのエキスであるグリチルリチン酸ジカリウムを、わざわざ手作り化粧水に配合される方が少なくありません。その目的とは、美白化粧水を手作りすることです。そういった美白化粧水のレシピは、手作りコスメ材料のサイトなどで、広く公開されているようです。これまでの内容を読まれた読者様はもうおわかりだと思いますが、出来上がるのは肌代謝を阻害して汚肌に導き、また老化肌に導く、偽美白化粧水です。
弊社は手作り化粧水の材料「アクア・ダルモール77ミネラル」を扱っている関係上、またこの
「アクア・ダルモール77ミネラル」がNPO法人日本アトピー協会さんの会報「あとぴーナウ」の大きなスペースでおすすめ品としてご紹介頂いた
ためか、アトピー性皮膚炎患のお客様からのお問合せをお電話にてしばしば頂戴します。アトピーケアとして使用しているグリチルリチン酸ジカリウム配合薬用化粧水をやめて、グリチルリチン酸ジカリウム不使用の化粧水を使いたいと切望されている患者さんが、とても多いのです。そして概ね言われることは同じで、グリチルリチン酸ジカリウム配合品を使い続けるとお肌がキレイになれないのはわかっているが、使い続けざるを得ないということです。もうすでにグリチルリチン酸ジカリウム中毒に陥っているために、グリチルリチン酸ジカリウム配合薬用化粧水の塗布をやめるとリバウンドをおこしてしまうという、非常にお気の毒な状況です。(弊社製品をご購入されなくとも、お電話を頂いた時点でお客様)
グリチルリチン酸ジカリウムをやめたくてもやめられない方がおられる一方で、お肌の自殺行為ともいえるような偽美白手作り化粧水を堪能される方もおられるわけです。この点がアルガアイ的には、非常に残念でなりません。少なくともこの令和の御代では、前出の2大薬用化粧品事故のような大惨事が起こらないことを、祈るばかりです。読者様におかれましては、グリチルリチン酸ジカリウムの本質をご理解の上、どうか安全で快適なコスメライフをお過ごし下さいませ。
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